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シルバーズ・レイリーの謎

シルバーズ・レイリーといえばONE PIECEの海賊王ゴール・D・ロジャーの右腕として登場している。

 

すこし疑問に思うことがあるので考えていきたい。

 

① ハチとの関係

レイリーと言えば、初登場から魚人族や奴隷との関係が描かれている。魚人族はハチと友達として。奴隷との描写は、ヒューマンショップで奴隷として売りに出されていたシーンが初登場だったのでそこから関係を臭わせる描写がある。

いずれも現在までの進展で考えると違和感はないが、ハチとの邂逅は気になる点がある。それは20年以上前に海で遭難していたレイリーを子供のハチが助けたと語っていたシーンだ

遭難していたレイリーを子供のハチが助けてたところから関係が始まったようだ。

 

② レイリーの遭難なんてある?

1人でカームベルトを泳いで九蛇まで辿り着けるレイリーが海で遭難などあり得るのだろうか?実力的にもサバイバル力でも経験値でも到底考えられない。

まぁ、実際九蛇に行く時に嵐にあったから泳いで来たとも言っていたから単に嵐に巻き込まれていた事も十分考えられる。しかし、不自然なことはそこだけではない。

 

③ 子供のハチ

子供の魚人族が魚人街から離れて海上に来ることなんてあるのだろうか。まぁ、魚人街だからこそあり得るとも言えるが、ホーディ達も人間とあまり関わりはなく、悪い先輩達の話を盲信してやりたいようにやってただけだったし、何となくレアケースのように感じる。

そして子供の魚人族が来れる範囲と言うことは、恐らく魚人街周辺の海域だろうと考えられる。それならば場所は、シャボンディ諸島、マリージョア、新世界側のライジン島やパンクハザードなどの魚人島を中心とした偉大なる航路の前半終盤と後半序盤が最も考えられるか

現在レイリーがいる場所を考えればシャボンディ諸島周辺だったのだろうか。しかし、その辺なら遭難しても何とかなるんじゃないだろうか。

 

④ 遭難時期

20年以上前に遭難したと語っていた。ここも意味深というかわざわざ20年以上前に遭難したという設定が必要だろうか。

同じページにロジャーの処刑が22年前に行われたと書かれており、処刑から4年前の26年前にロジャーが不治の病にかかり、クロッカスと合流してから3年後の23年前に偉大なる航路を制覇したと書いてある。そこから解散し1年後の22年後に処刑されたと語られていた。

解散したのが23年前になり、20年以上前に遭難ということは23年前から20年前の3年間で遭難したと考えられる。

さらに意味深なのは20年以上前に遭難したと語った同じページにウソップがロジャーの処刑は22年前と語るシーンがあるし、そこから先は時系列を説明するパートとなる。これは作者がこの時系列設定は大切だから覚えといてね、いつか思い出してね、と言わんばかりではないだろうか。

 

⑤ 遭難の原因

例えば誰かに襲撃されたとしたら遭難の可能性もあるかもしれない。しかし、レイリーを倒せる程の猛者となるとだいぶ限られるし、じゃあソイツは誰でその後何をしたの?となるから新たに疑問が生まれる。

深読みするとロジャーに何かを託されてそれを達成した後に1人ではかなり無理のある依頼で遭難してしまった。

単に嵐に巻き込まれてしまった。

いくつかあるが、考察を難しくしているのが嵐にあってでもカームベルトを泳いで突破できるレイリーの遭難というところが考えにくいのだ。

 

⑥ そもそも本当に遭難していたのか?

作中でも最強クラスのレイリー。能力者でもないので海で溺れるはない。

ならば遭難とは力尽きて海で溺れるか、資源もない島で飢えていたこの2点しかないだろう。カームベルトを泳いで突破できるレイリーが溺れるというのは考えにくいので、どこかの島で餓死しそうだったところを助けて貰ったのが濃厚か。

そもそも遭難していない事も考えられるが、若干ハチとの関係の整合性が取れなくなる。少し弱いがそもそも遭難していないが、少し食べ物なり何なりで困っていた所をハチが手助けした。命の恩人というほどではないが、恩があるので一味のみんなにそのように説明した。ハチは子供だったし、天然バカなのでそれを命の恩人になったかのように思っている。このパターンもなくはないか。

この困っていた事というのは後述する内容にも関連して考えられるか。

 

⑦ そもそも何をしていたのか

ロジャーは解散前にレイリーに何かを話していた、そしてレイリーの遭難は解散後で尚且つ20年以上前でなければならない。この事からレイリーはロジャーに託された何かをやろうとしていた、それを達成したがかなり1人では難しい内容かつレイリーでなければできない事だった。結果として生存が困難でそこをたまたま通りかかったハチに助けて貰った。

あるいは前述の1人で困難だったロジャーの依頼を通りがかったハチに手助けしてもらった。これらが考えられるか。

 

⑧ まとめ

実力的にも能力者じゃない事からも海上で遭難しにくいレイリーの遭難。さらに時系列的に23年前のロジャー海賊団解散後から20年以上前の間でなければならない

海上での遭難はほぼあり得ないので、資源の乏しい島で餓死しかけていた所をハチに助けられた。

場所は子供のハチが行ける範囲である事から魚人島を中心とした偉大なる航路前半終盤か後半序盤にかけて海域であり、レイリーの現在の拠点を考えるとシャボンディ諸島周辺が濃厚か。

なぜ遭難するような目にあったのか、恐らくロジャーから託された何かをやり遂げに何処かに向かったり、何かに挑戦したりしたと1人でやり遂げるにはかなりハードルの高い事をやっていたと考えられる。結果として遭難に近い状況になりハチに助けて貰ったという事だろうか。

 

 

正直描かれなくても問題ないのだろうが、未回収の伏線として残ってしまうので何らかの描写は欲しい内容である。

 

 

Dr.くれはの謎

ONE PIECEで「Dの意志」というのが未回収の伏線として存在している。

Dの意志に関して分かっているものとして、恐らくDの一族に受け継がれるもの、血縁とは別に受け継がれていくもの、神の天敵として天竜人から恐れられているもの、恐らくひとつなぎの大秘宝と無関係ではない。

こんなところか。

 

① Dr.くれはの謎

この「Dの意志」という言葉が初めて作中で出たのは、ドラム島編の最期にDr.くれはから出たシーンだ。彼女が「生きていたのか、Dの意志は」と呟き、そこから現在に至るまでずーっと放置されている。

「Dの意志」というのがどんなものなのかは全く分かっていないが作中でその存在と内容を知っている人物は少ない。ロジャー、レイリー、おでんを始めとする最後の航海でラフテルに辿り着いた者達と、世界政府の上層部くらいだろう。

「Dの意志」は、空白の100年、古代兵器、ひとつなぎの大秘宝とは無関係ではなく、恐らく何らかの形で繋がっていると思われる。つまり世界政府がその全てをかけて揉み消そうとしている秘密の一つである。

 

そんな秘密を何故このおばさんは知っているのだろうか?

そもそも彼女が16巻でこの事を言わなければ我々は今だにルフィのミドルネームに意味があるとは知らないままだっただろう。

 

② 彼女はDの意志の内容を知っている

ここで問題なのは、「生きていたのか、Dの意志は」と言っている事だ。

生きていたのか」とは、死んだと思っていたものが生きていた時に言う言葉だろう。死んだものが何か分かってなければ死んだことも分からないし、生きていたとしても本物かどうか判断できない。つまり、Dr.くれはが「生きていたのか」と言った時点で彼女は「Dの意志」が何なのか知っているはずだ。知っていなければ「生きていた」の確認が取れないのだから。

 

③ Dの意志が死んだと思ったのはいつ?

恐らくロジャーが死んだ時だろう。ロジャーと面識があったかどうか作中で描写がないため分からないが、「生きていたのか」と言う言葉は、「Dの意志」が死んだと思っていなければ出てこない言葉なので彼女は死んでいたと思っていた。つまり、ルフィ達に会うまでの間に「Dの意志」が死んだと思える事件が起きたと言える。作中でそれらしいものと言えばロジャーの死刑以外思い浮かばない。

 

④ いつから知っていたのか

ロジャーと接触した描写がないので、どういう経緯で、いつ、どこで、どこまで知ったのかというのは全く分からない。先ほどのロジャー死刑によって「Dの意志」が死んだと思ったことから、くれはとロジャーは接触していた事を前提とし、更に接触した描写がないのでここからは完全に筆者の主観的憶測で話を進めていく。

2つのパターンが考えられる。

① ロジャーと会う以前から元々知っていた

② ロジャーが解散して死ぬまでの間に知った

 

まず、からだがロジャーと会う以前に「Dの意志」に辿り着くためには、3つの可能性しかない。

一つ目、世界政府上層部と深い関わりがある。

二つ目、オハラのクローバー博士と面識がある。

三つ目、世界の秘密を握る何らかの一族であり、親などから伝え聞いていた。

 

一つ目は割と可能性としてありそうなパターンである。

Dr.くれはは140歳以上生きている超人で、医療大国ドラムでも恐らく頭一つ二つ抜けてる医術を持っている。それが誰かからの一子相伝なのか独学なのかは分からないが、例えば五老星が病に倒れたところを呼ばれた時に交換条件として話を聞いた。

あるいは140歳を超えてあの元気なので、彼女そのものに秘密があるのは間違いない。であるならば、それが五老星が欲しがる何かだった場合に長寿命と引き換えに教わったなど、色々と考えられることはある。

この根拠の弱いところは、いずれのパターンも五老星から交換条件で聞き出すか、スパイの様に紛れ込んで情報を盗むしかないことだろう。

あれだけイム様に命令されて邪魔者を消してるくらいだから交換条件には出さないだろうし、スパイをするような職業でもないからこの線も薄そうだ。一応、本人の戦闘力は地味に高そうなのでスパイも出来なくはないだろうが、医者の彼女がスパイをする描写が必要であるため、一つ目のパターンは根拠が弱いと思う。

 

二つ目、オハラと関わりがあるパターンだが、オハラと接触するパターンは2つ。

一つ目は、オハラが世界政府加盟国であればレヴェリーに出席しているのでそこで接触したパターン。

二つ目は、昔女海賊、または海賊船か商船の船医としてオハラに滞在したことがある。

いずれも五老星の時と同じくオハラの人々は何故教えたの?と言う疑問が解決できないため根拠が弱い。

しかし、海や海賊旗、明らかにドラム島には存在しない病気の血清などを持っていたことから、恐らく海外に出ていた事は間違いないと思う。その時にオハラとは限らず何らかの形で「Dの意志」を知った可能性はある。

 

三つ目、元々世界の秘密を知る一族か何かであり、親などから聞いていたパターン。

これならば五老星やオハラと接触した後、聞き出す必要もないので現状1番可能性が高いかなと思う。

光月家やネプチューン家のように相伝で何かを伝える一族は作中で出ているのでなくは無い。しかし、光月家やネプチューン家でもポーグリフの細かい内容や空白の100年の事を知らされてないのに、くれはの一族にそれが伝わっている?これも考えにくい。

 

②の解散して死ぬまでの間にロジャーに会った

この可能性は低いと思う。

何故ならエースの母であるルージュの存在があるのでその間に会うことは恐らくないだろう。病を患っていたが、1年分の薬はクロッカスから貰っていたので、くれはに会う必要もない。そのため、この②の可能性は限りなく低いと思う。

 

物語の時系列を見るにロジャーがラフテルに行く前から船医としてクロッカスが乗っているので、くれはがロジャーと接触していたとしたら少なくともロジャー海賊団が世界の秘密を知る前ということになる。世界の秘密を知った後に海賊団は解散し、ロジャーはルージュと共に過ごした事から解散後にロジャーと会った可能性も低い。

上記のことから、くれはがロジャーと会っているとしたらクロッカスが船医になる前ということになる。これは当然世界の秘密を知る前の事だ。つまり、くれはは、ロジャーと共に世界の秘密を知ったわけではないし、世界の秘密を知った後に出会った可能性も低いという事だ。

 

まとめると、くれはが「Dの意志」を知るためには、一族が秘密を知っていて伝え聞いたパターンか、何らかの事情で海に出ていた時に知ったパターンのいずれかが考えられる。どのパターンもロジャー経由だと説明がつかないので、ロジャーからではなく、別の筋から内容を知ったのだろう。

 

⑤ 「生きていたのか、Dの意志は」2回目説

上記の事からロジャーと会う以前に「Dの意志」について知っていた可能性が考えられる。ということは、もしロジャーに会っていたとしたらロジャーに対しても「生きていたのか、Dの意志は」と発言していた可能性も考えられる。

とは言ったものの、流石に同じ言葉ではないと思うが、とにかくロジャーを見て「Dの意志」が生きていると思ったりしたのではないだろうか。

 

⑥ 大変なやつについていっちまった

Dr.くれはが最初に海賊王の本当の名前を教えてくれた。この時に我々はルフィと同じミドルネーム、さらに「Dの意志」という言葉から何らかの意味があるミドルネームということを知った。

海賊王と同じミドルネームという共通点と読者視点で物語を見ているから、ついルフィの海賊王という野望をDr.くれはも知っている気になって読んでしまいがちだが、ルフィから事細かに野望の事を聞いてないので、Dr.くれはの「ウチのトナカイは大変なヤツについていっちまったみたいだね」という発言を、何の違和感もなく読んでしまっている。しかし、ここも今振り返るとかなり意味深である。

単に読者視点によるこれまでの物語とルフィの野望、そして海賊王との共通点から「大変なやつについていっちまった」を、「ルフィについていくのは大変やろw」くらいにしか思わなかったが、これは「Dの意志」がやがて世界を巻き込むほどの巨大な戦いになる事を知っていたからこう言ったのではないか?と読み取ることもできる。

 

⑦ まとめ

何らかの形でDr.くれはが「Dの意志」を知っており、ロジャーを見て「Dの意志」が受け継がれていると思っていた。しかし処刑されてしまい「Dの意志」は途切れたと確信した。その後にルフィを見て「Dの意志」が生きていたと思った。

 

この事から「Dの意志」とは人柄や思想に起因するものと考えられる。Dの一族という事も関係あるだろうが、同じDの一族でも黒ひげは受け継いでいないようだし、ルフィやロジャーのような人柄の者が「Dの意志」と結び付けられるのだろう。

 

そして、Dについて行くのは大変だと知っている事から、今後起こる世界を巻き込むほどの戦いの事まで分かっているのではないだろうか。世界を巻き込む戦いが起こる事が分かっている、これはつまり原因が分かっているということである。ここまで分かっているならもはやONE PIECEのことまで知っているのではないだろうか。そうでなければここまでの疑問が払拭できない。

正直深堀りしなくても物語は進められるし、完結できると思うが、深掘りしなければこの謎が残るので今後にDr.くれはの過去を描く展開があれば嬉しい。

世界政府は悪者?

まず、初めに筆者はガチのONE PIECE考察者ではない。

ONE PIECEの何巻の何話の何ページにこんな描写がある、ONE PIECEに類似した神話や伝説、歴史などを調べている、全てのONE PIECE考察の動画やブログを見た、などONE PIECEの考察に1日かけるようなガチ考察者ではない。

普段はポケモンのエメラルドや総合格闘技について月数回ペースで思ったことを書いているサラリーマンブロガーだ。

 

ONE PIECE自体は何度も読み直しているものの、扉絵やSBSは所々しか読んでいない。言わばその程度のフラット読者なのだ。そんな口が裂けても考察者とは言えないレベルのフラット読者がこのブログで言いたいのは、「ONE PIECEをフラットに読んでいくと不思議と気づいたり湧いてくる疑問がある」。これをブログとして発信し、共感者の共感や考察者の考察ネタ、あるいはファンのSBSのネタとして使ってもらえたらそれでいい、そんな趣旨のブログである。

それでは本題に入っていこう。

 

① 視点の違い

筆者達が強烈に政府側を敵、または恐怖の存在と思ったのは恐らく頂上戦争の時だろう。ルフィの兄エースが死に、大将赤犬の狂気的な信念に恐怖を覚えた読者は筆者だけではないと思う。

実はここで視点の違いが明確に描写されてるシーンが存在する。それはエースが死の間際に見ていた走馬灯だ。そこにはロジャーが死んでザマァみろと喜ぶ人々が描かれていた。

ここはかなり重要で、我々読者は言わば第4の視点というか、俯瞰的に海賊側も政府側も革命軍側も見ている。政府の闇や海賊達の良い面も両方見えているからこそ、政府の闇が諸悪の根源ではないか?と、それを前提にして善悪の判断をつけてしまいがちだが、ONE PIECE世界の一般人は当然そんな事を知らない。海賊など日々の生活を脅かす恐怖の存在でしかなく、政府はそれらから守ってくれる頼もしい存在という認識でしかない。

つまり、あの世界では大半の人々が現状維持を望んでいると言える。もしONE PIECE世界の住人が本当に改革を望んでいるのであれば、革命軍なりの反政府運動や、世界政府から脱退するように自国の王に対して奏上するなど、やりようはいくらでもあるはず。しかし実際にはそうなっていない。これは過半数以上の人間が政府に革命を起こすほどの不満を抱いていないという根拠になるだろう。無論、世界政府の実態や自分達の生活の下に奴隷などの犠牲者がいるという事を知らないという前提はあるが、そのような犠牲の上に成り立っているこの世界自体には不満がないと言える。

 

② ミスリードによる敵の誤認

そもそも最近のONE PIECEの話がこの辺の解釈をややこしくしている。クローバー博士が巨大な王国の思想と名前を言う前に射殺された件や、巨大な王国を滅ぼした者たちによる歴史の抹消とそれに伴う恐らく行われたであろう大量虐殺や大量破壊、本誌で登場した解放の戦士ニカ、世界政府から逃げ続けるニカの悪魔の実、Dの意志や白ひげが最期に言い残した言葉から、世界政府は何かを滅ぼし、口封じをした悪の組織というようなイメージがついてしまう。

 

ここで一つメタ的な視点で自分をその立場に置き換えて現実的に考えてみてほしいか。

もし、滅ぼされた巨大な王国が素晴らしい善政の国で、その思想が良いものであったとしたら滅ぼされたりするだろうか?むしろ悪い国だからこそ滅ぼされたりしないだろうか?

これとは逆に政府側の20の国が私欲のために巨大な王国を滅ぼした。これの方がしっくりはくるが、これはこれで違和感がある。私欲にまみれた国が20もあって、更にそれが団結して、しかも仲良く一ヶ所に住もうとするだろうか?

巨大な王国を滅ぼした後にほかの19の国を全て滅ぼして自分の1人勝ちを狙わないだろうか?それこそ世界の王を目指したロックスのように。

 

これの他に、扉絵シリーズでエネルの扉絵回の時に月の民が資源不足で地球に来たという話があり、天竜人が宇宙服のような服装なので、天竜人は月の民の末裔という考察がある。この考察は筆者も好きな考察なのだが、これが真実だとすると、アラバスタやドレスローザなどの人々の服装に一致性がないし、身体的特徴も共通点がないので真実に近いニア真実なのかなと思う。

そのため、我々の価値観でいう善悪の判断ではなく、部外者による侵略説ならこの世界政府の善悪判断など無視できるが、上述の共通点の無さから信略説そのものがないのかなと考えている。

 

もっというなら滅ぼした国側は現在アラバスタとドレスローザしか分かってないが、両方善政の国だったことがわかっている。つまり、私欲のために巨大な王国を滅ぼそうとするような国に見えないのだ。※1

 

しかし、巨大な王国が良い思想の国でなければ物語が破綻してしまうので、恐らく悪者ではないだろう。

しかし、世界政府になる20の国も悪者というわけではなく、恐らく何かやむを得ない事情があり戦争が起きてしまった。→自分達に正当性を主張するために巨大な王国の思想を抹消。→それに反対したアラバスタだけマリージョア行きを拒否。→世界政府樹立→最初は天竜人による権力暴走などなく平和な世界が数百年続く→次第に腐り始めて今に至る

こんな流れだろうか。

 

⑤ まとめ

世界政府が読者から悪者のように扱われているのは、政府のトップである天竜人が奴隷を使っていることや邪魔な者を暗殺している、歴史を抹消しており、弱者から立ち上がった革命軍の存在から世界政府は悪者、倒されるべき存在と思われている。

しかし、ONE PIECE世界の住人は世界政府の裏の顔を知らないとは言え、海賊の方が悪で現状世界一斉蜂起を起こすほどの不満はない。

世界政府が本当に悪の組織であれば20もの国が100年に渡って団結し、勝利した後、仲良く一緒に暮らすのは考えにくい。どこかで裏切って1人勝ちを狙ったりしてもいいところをしていない。つまり純粋な悪者ではなく、実は良い者だった。そうでなければ100年間20の国が団結して戦うなんてできない、その理由は滅ぼされた巨大な王国の方が実は悪者だったりするんじゃないだろうか?

ただ、こうなるとこれまでの物語やDの意志が破綻してしまうので、何らかのやむを得ない理由が両者にあって正義vs正義の構図で100年間の戦争になり、正当性のために歴史を抹消。勝てば官軍負ければ賊軍でどちらが勝っても空白の100年は生まれたのではないか。そして徐々に徐々に政府は腐っていった。

 

これが世界政府は本当に悪者?と疑問に思った内容だ。

疑問に思うほどのものでもないし、考察というほどのものでもないが、今後の展開でこの辺を払拭する描写があるといいなぁと思っている。

 

 

※1:

「ドレスローザはドンキホーテ一族が出ていったのでリク王家が善政だっただけで、ドンキホーテ一族が治めた国が善政だった証拠はない。しかし、善政をしていないとリク王家の様な素晴らしい一族は出てこないだろう。(反面教師というか可能性もあるが)

アラバスタは善政の国だったのでそのアラバスタが手を組む国は悪くはないだろうというメタ視点でかつてのドンキホーテ一族が治めてた国も善政だと判断した。」